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鮎師と思われるこの人形は、人形作家をしている叔父が、義兄である我が師匠(親父殿)の若き日の釣り姿をイメージして作った物だと言われていますが、大阪の某百貨店での展示を終えたのち、今年の鮎の解禁日を待って、師匠に贈られた逸品です。写真ではわかり難いのですが、菅笠、作務衣そして藁草鞋というトラッドな鮎師の服装に日焼した顔と腕。川岸で見ている弟子(Wara)に向けて、僅かに微笑みかけながら、竿を操作している。そんな小さなドラマさえ見えてくる、とても素晴らしい作品です。写真のセンスも技術も良い機材も持ち合わせのないWaraですので、上手く伝えることはできませんが…。
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そして、その師匠の鮎釣り人生は、もはや「蛍の光」状態。本人もそれは自覚はしていて、年々動かなくなってきている足の状態を鑑みても、「来年は川に立てないかも知れない。」と。きっと本人にも「蛍の光」が聞こえているのかも知れません。
私にしても、弟子としての思いは「おぶってでも川に連れていって、鮎を釣らせてやりたい」と思っていますが、息子としては「無理をさせて、少なくなった体力を失わせたくない」という思いもあり、葛藤状態なのです。
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そんな師匠が鮎釣りができる川、ポイントは、車を横付けできて、川までの移動が短く楽なところに限定されます。具体的には、「浅野川・遊学館高校・野球グランド横」、「犀川・山側環状線高架下」、「手取川・美川公園横」の三か所しかありません。現在、石川県内各河川は、国土交通省の施策なのか、河原付近への車の乗り入れがほぼ不可能な状態ですので、鮎釣り的にはアンチ・バリア・フリーなのです。庄川や真名川もジープ・タイプの車なら、川に横付けできますが、車での移動距離が長いので、師匠の体力が持たないというのが正直なところなんです。
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そして、その中で手取川は例の尾添川支流の崩落により今年の鮎釣りは不可能な状態、浅野川は8月1日の網漁解禁以降は友釣りは終了状態とあって、師匠が鮎釣りをできるのは「犀川・山側環状線高架下」だけという事になります。
弟子としては、師匠にオトリ鮎の提供と手を引いての川への誘導、帰りの車までの誘導が主な仕事となりますが、(ブログには書いていませんが)今年は、師匠の奥さん(私の母とも言いう)の協力もあって、実際に手を引いての誘導は師匠の奥さんが不在だった8月22日と8月31日でした。
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以上の理由から、今年はこれまでにないほど犀川釣行が増えていた訳ですが、犀川がホームグランドな方には「老人向けのシルバー河川だとバカにしていたくせに、犀川ばっかで釣って、自己満足ブログに釣れたことばっかりしか書いてない。だいたい数釣りだけが鮎釣りじゃないってぇの。」と誤解されたようですな。確かに犀川や浅野川は地元の老鮎師たちの憩いの場所であり、行動力のある若い鮎師には、できるだけ老鮎師に譲ってあげて欲しいと思っていました。しかし、そんな思いはバカにしたことになるのでしょうかね。半人前とは言え何とか鮎師と呼べるようにしてくれた地元の川を大事にしたいと思いこそすれ、バカにするなど有り得ないことではないでしょうか?逆に「浅野川の鮎は型はイイけど、天然じゃないから魚体が汚い」と、バカにされて腹が立った事はありますけど。
とは言っても、今年の鮎シーズンもあと僅か。「蛍の光」を聴きながら、楽しい釣りをすることにしましょう。でも、釣れてない日の事も書いてますけど、これも自己満足なんですかね?(ひょっとしてドMか?)